ver. 5.21: 2001/01/11 Revised
電子メールを使う上でのネチケットについてまとめてみました。ここに書いてあることは筆者の個人的な意見であり、ルールではありません。また、ネチケットの内容は時や状況とともに変わるので、絶対なものでもありません。経験を積んで、あなたなりのスタイルを確立して下さい。そのお手伝いになれば幸いです。
なお、特に重要な項目のみを
にまとめました。初心者の方はこれをご覧ください。
また、ver 6.0β版を
においてます。よろしければご覧になってください。(なお、暫定URLですのでリンクはご遠慮ください。)
---------------------------------------------------------------------
配布条件:「この文書は無保証である。この文書の複製・改変・再配布は、こ
の配布条件を無変更で明示・継承するかぎり、自由である。」
---------------------------------------------------------------------
リンクや再配布についての諸注意は最後に付けています。
御意見や御質問などがありましたら下記のアドレスまでお願いします。
岩崎宏 iwasaki@cs.s.kanazawa-u.ac.jp
すべての項目を覚える必要はありません。最初は●のついた項目を知っておくだけで結構です。メールを実際に使いながら、人のメールを参考にしながら、●の解説や◎○のついた項目も読んで下さい。
ネチケット(netiquette = network + etiquette)とはネットワークを使う上で知っていて欲しいエチケットです。たくさんのネチケットの項目がありますが、すべてを覚える必要はありせん。ネチケットはルールではないからです。メールをやりとりする相手との間に合意さえあれば基本的にはどのようなことも自由です。
しかし、インターネットを使って多くの人とメールのやりとりをする場合は、気をつけないとあなたのメールを相手が読めなかったりすることがあります。あなたと相手のメール環境が違うからです。ですから、相手のメール環境がわからない場合は、できるだけ『どのようなメール環境の人にも「読める」メール』を書きましょう。相手も自分と同じことが出来ると思い込むのはやめましょう。
そういった「安全」な方法や知識をまとめたものがこのネチケットです。個人間のやりとりだけでなく、MLやNetnewsにも通じるように、ほぼ共通認識と考えられるものを集めました。基本は、
であり、このことがわかっていれば、そう難しいことはありません。
ネットワークの障害になるようなことや法律で禁止されていることを除けば、ネチケットを破ったからといって問題になるわけではありません。神経質にネチケットを遵守する必要はありません。いつも相手やネットワークのことを気づかう気持ちさえあればいいのです。
メールのネチケットについては、この文書のほかにも
などがあります。
その他のネチケットについては「ネチケット情報ページ」 (http://www.cgh.ed.jp/netiquette/index.html)や、子供向けではありますが、Yahoo!Kids (http://kids.yahoo.co.jp/Computers__Games__and_Online/internet/manners___sefety/) に多くのリンクがまとめられています。
また、ネットワークを使う上で関係する法律を抜粋したものに、「ネットワークで暮らす上で 知っておくべき 法律と判例」 (http://www.rwcp.or.jp/people/yk/WWW/internet-related-laws-j.html)があります。これも参考にしてください。
まちがったアドレスに送らないようにしましょう。
冗談のようですが、初心者に良くあるミスです。
メールソフトの設定のときに、自分のアドレスを記入しますが、ここにスペルミスを犯すことがたまにあります。このようなミスをしてもメールは出せますが(エラーは出ません)、そのメールに相手が返事を出しても当然あなたに届きません。相手が正しいアドレスを知ろうとしても手段がないので非常に迷惑です。
このようなミスはなかなか気がつかないので、設定の後にかならず確認しておきましょう。最初にまず自分宛てにメールを出して、ちゃんと届くか確かめましょう。更に、それに返信して、自分に届けば完璧です。もし届かなければ、自分のアドレスが間違っている可能性があります。
また署名のところに、自分のアドレスを書くことがありますが、そこが間違えていると相手に迷惑です。注意しましょう。
返信メールの編集が終ったら、送る前に一度、宛先(To: Cc:)をチェックしましょう。あなたが意図してる相手ですか? 他にも送るようになってませんか? もし、違う場合は適宜編集しましょう。
元のメールのヘッダ(メールの最初の部分)にCcやReply-Toの指定があると返信先が変ることがあり、注意が必要です。 ML(メーリングリスト)などで、返事を発信者に出すつもりでMLの全員にメールを出してしまうことがあるので注意しましょう。
簡潔に内容を表したSubject(題名)を常に付けるように心掛けましょう。
たまに、文字化けして読めなくなることがあるからです。
大勢の人の努力によりsubject部分に漢字を使うことができるようになりました。しかし、いろいろな理由でsubjectの漢字が文字化けすることがまだ「とき」にあるので、使用には注意が必要です。相手が漢字の題名を読めることがわかっている場合以外は、無闇に漢字を使用するのは慎みましょう。また、いかなる場合でも「半角カナ」は使ってはいけません。
それでも漢字を使いたいときは「半角」の英数字と併記しましょう。
Subject: subject in alphabet / 漢字の題名
こうすれば、万が一、相手が漢字の部分が読めなくても大丈夫です。(ただし、niftyなどのようにsubjectの文字数に制限があると途中で切れてしまいますから注意が必要ですし、マイクロソフトのIE等ではこの方法は使えません。)
もちろん本文中では漢字は使えます。
相手のメール環境はあなたのと違うかもしれません。どのような環境でも見易く、論理的にも読み易い簡潔な書き方をしましょう。
「一行60字×6〜7行以内+空行」という形式が読み易いです。
一般に電子メールを読むときは短時間でたくさんのメールに目を通すことが多いです。相手が読む気になるような、一目で用件がわかるような書き方をしましょう。
「要点を先に書く。」「箇条書にまとめる。」といった工夫をしましょう。
不必要に長いメールは相手に迷惑ですし、真面目に読んでくれないかもしれません。長いメールを書く必要がある場合、最初に長いことをことわっておくのが親切です。相手は余裕のあるときに読むことができるからです。
通常一行は80字ですが、メールの一行はそれより短く(60〜70字) しましょう。
相手がどのようなメールソフトで読んでいるかわかりません。文字数が80字を越えた行は折り返されないこともあります(後半が見えなくなります)。また、一行が非常に長い(255字以上)と配送途中で行が切れることもありえます。一行の文字数は80字を越えてはいけません。
さらに、引用のしやすさも考えて、60字から70字程度で改行するようにしましょう。引用時に引用符が付くことがあるのでそれも含めて80字以内にするためです。
なお、メールソフトによっては編集終了時に自動的に折り返すものもあります。自分のメールソフトがその機能を持っているか確かめましょう。
段落の区切りは「改行」でなく「一行あけ(空行)」で表すようにしましょう。なぜなら、論理の区切りが一目でわかるので要点が取り易いのです。
また、意味もなく一行おきに書くのはやめましょう。エディターによっては一行おきに書いた方が見易いこともありますが、相手も見易いとは限りません。一行おきに書かれた文は不必要に強調されて見え、読みづらいものになります。
なお、各段落の「字下げ」(文の最初に空白を数文字入れること)は必要ありません。
意味が取り易く読み易い文章のために、適切な段落分けをするように心がけましょう。
10行も20行も続けて書かれた長文は読みづらいですし、引用もしづらいです。空行を上手く使って、段落分けされた論理的に明解な文章を書くようにしましょう。6〜7行(漢字200字程度)以内を目安に論理構成を考えましょう。
相手がどのような機種・メールソフトを使っているかわかりません。あなたには読める文字でも、相手が見ると空白だったり・違う文字を表したり・ほかの文字まで読めなくなったり・ひどい場合は相手のメールソフトが動かなくなります。こういった現象を文字化けといいます。
許されない文字を使うと文字化けが起ることがあります。電子メールで使える文字だけを使いましょう。文字化けについてのわかりやすい解説が「インターネットメールの注意点」 (http://www02.so-net.ne.jp/~hat/imail/cover.html)にあります。
文字幅は端末やフォントによって異なるので、文字幅にこだわるのは賢明ではありません。(そういう意味で「全角」「半角」という言葉は本来不適切です)。文字とその上下行の文字と間の位置関係は端末によって変わることを知っておきましょう。文字で描いた「絵」がずれて意味を成さなかったり、下線等がずれて違う場所を指したりします。
インターネットでの「半角カナ」の使用は認められていません。「全角」のカナを使うようにしましょう。特に、句読点や括弧など(、。・「」ー゛゜)が「半角カナ」で登録してある辞書も多いので、注意しましょう。(Windows95を使っている方は「Windows 95で機種依存文字や「半角カナ」を入力しない方法」(http://www3.justnet.ne.jp/~s_kishimoto/fj/misc/hankana.htm)を読んでください。)
社内LAN内やパソコン通信内のメールでは「半角カナ」が使えるところもあります。しかし、一般に「外」には通じないのですから、日頃から「半角カナ」を使わない習慣をつけておくことを勧めます。
例えばあなたがWindowsを使っているとして、丸数字(数字を丸で囲んだもの)をメールの文中に使ったとします。これを送った相手はちょっと困ります。相手が同じWindowsを使ってるのなら問題はないですが、MacやUNIXを使っている場合、この丸数字は違う文字や空白に見えたりします。つまり、あなたのメールが「通じない」ことがあります。
このようなメーカによって表示が違ってしまう文字を機種依存文字といいます。これはメーカが勝手に作った「外字」だと思ってくださって結構です。メールのやりとりはしない、あるいは同じ機種同士でしかやりとりしないのなら問題はありませんが、インターネットのメールでは相手がいろんな機種を使っています。機種によって表示する文字が違うのですから、機種依存文字は使わないでください。
どういう文字がだめなのかは「機種依存文字のリスト」(http://cmpsci.s.kanazawa-u.ac.jp/~iwasaki/Tips/MachDepend.html)、あるいは「機種依存文字」項中のリンクからたどれるリストを見てください。
英数字や括弧や空白は、「全角」(123Abc)で表すよりASCIIコード(123Abc)で表したほうがスマートで、一般に好まれます。英数字は「全角」でなくASCIIコードを使いましょう。特に、WWWページのURLやメールアドレスはマウスでペーストして使うこともあるので、必ず、ASCIIコードで表しましょう。
しかし、「全角」英数字は使っていけないコードではありません。また、状況によっては必要なこともあるでしょう。上で述べたことは一つのスタイルだと思ってくださって構いません。
signature(メールの最後につける署名)はあなたを表すものです。本文の終わりも示すものですから、簡潔なsignatureをつけるようにしましょう。
ただし、signatureは絶対必要なものではありません。signatureを付け忘れたので同じ内容ものをもう一度出し直す人がいますが、不必要な行為です。また、signatureに書く自分のアドレスは正しいものを記入するように特に注意しましょう。
メールを使いはじめたばかりの頃はsignatureに凝るものです。記号を組み合わせて絵を描いてみたり、気の利いたセリフを入れてみたりと。それもメールの楽しみの一つですし、あなたのシンボルですからいろいろ工夫するのはいいことです。でも、行き過ぎないようにしましょう。
あなたが凝ったsignatureを付けても相手は喜ぶとは限りません。ましてや、何度もやりとりすれば同じsignatureを何度も読まされることになり、長いsignatureは邪魔に感じることもあります。
4行以内を目安にしましょう。不要な情報を省き、簡素なものがいいです。
返事するときに相手の文章の一部を引用すると筋の流れが見易いです。
メールの記事は著作物です。メールを引用するのにも注意が必要です。プライバシー保護の意味からも、あなたあてに来た私信を無許可に第三者へのメール中で引用するのは考えものです(当人宛てにはもちろん問題ないです)。特に、MLやNetnewsなどでは無許可で公開してはいけません。
引用は必要なところだけを過不足なく。
議論と関係ない部分、あるいは全文を引用している人がいますが、これは読み手に不快ですし論点が取りづらいです。その議論に関係する部分だけを引用するようにしましょう。必要であれば内容の改変にならないかぎり、行の一部を取りだす、改行位置を変えるなどの編集をしても構いません。なお、あまりに短く引用すると相手の文意が正しく伝わらないことがあります。基本としては段落を単位とするのがいいでしう。
参考
電子メールはネットワークを利用して配送されます。ネットワーク資源を無駄にしないようにしましょう。
チェーンメール(chain mail)とは、数人の人に全文の転送を強要する不幸/幸福の手紙や、「ある血液型を探しています。ほかの人にも聞いてください。」といった回覧メールのことで、これらは連鎖的に広い範囲を転送されていきます。不幸のメールなど、受けとる人の迷惑になるものを出してはいけないのは当然ですが、他にも考えなければいけないことがあります。
チェーンメールはネットワークに多大な負荷を掛け、場合によっては、機能を麻痺させてしまいます。あなたがわずか数名の人に転送しただけでも、次の人もそれを繰り返すので、倍々ゲームのように流通量が指数関数的に増えていき、瞬く間に許容量を越えてしまうのです。
チェーンメールは絶対にやってはいけないことです。善意のものでも、人命にかかわるものでも、あるいは重大な内容を持つものでもチェーンメールは許されません。チェーンメールは「テロ行為」です。正当化する如何なる理由も存在しないのです。
あなたがそのようなメールを受けとっても、内容にかかわらず、決して転送してはいけません。
50Kbyte以下,あるいは1000行以下を目安にし、超える時は分割します。それを守らないと途中で切れたり、相手方や経由するサイトに迷惑をかけたりすることもあります。(ちなみに通常のメールはだいたい2Kbyte程度です。)
実際にはこれを超えて送ることが可能な場合も多いですが、「細い」ネットワークも確かに存在しますし、非常に大きいファイルを送ると、相手あるいは経由するコンピュータをパンクさせてしまうこともあります。数Mbyteのファイルを送るときはメールでなく別の手段で送りましょう。
バイナリファイルを送るときは、メールソフトがASCII文字列に変換して送っているので、メールの容量は元のファイルより1〜2割程大きくなります。注意してください。
電子メールは便利なメディアですが万能ではありません。メールは相手に必ず着くことを保証されてはいませんし、秘密が守られる保証もありません。また、チェーンメールなどの危険性も持っています。
電子メールの長所短所を理解して有効に使いましょう。
簡単な意思の疎通に何回もメールのやり取りするようでは非効率的です。電話や直接会った方が有効な場合はそちらを選択しましょう。また、多くの人に伝達したい場合、チェーンメールにしてはいけません。NetnewsやWWWなどを選んだ方が管理が容易でしかもネットワークに負荷をかけません。大きいファイルを送るときはメールに添付するより、WWWやFTPを使ったりフロッピーを郵送する方が良いでしょう。
歌詞や小説や画像などは著作物です。著作者の権利は法律で保護されています。他人の著作物を許可なくメールで流したりしないようにしましょう。違法コピーのソフトを送るなんてもってのほかです。
ワープロの文書や表計算ソフトの出力等、制御記号を含むようなバイナリファイルをメールに添付するときは、まず、テキストファイル (可読文字のみのファイル)ではだめなのか考えましょう。
ワープロの文書はそのワープロを持つ人にしか読めません。すべての人があなたと同じワープロを使っているわけはありません。なにより、添付文書を元のファイルに復元するためのアプリケーションもそろえなければいけません。このように読み手に負担がかかるので、前もって合意ができてるとき以外は、ワープロの文書などをそのまま添付したりしないようにしましょう。
電子メールはネットワークを通して配送され、複数のコンピュータを通ります。このとき、メールの内容が第三者に読まれない絶対の保証はありません(勿論、ネットワークやコンピュータの管理者はそれを防ぐために多大な努力をはらっていますが)。葉書に書いて困るような内容(パスワード、クレジットカードの番号等)を電子メールで出さないのが安全です。
なお、将来、電子メールの暗号化対応が一般的になったら状況は変わります。
何人も経て伝わってきた情報の信頼性は低いことを肝に銘じてください。
コンピュータウィルスなどの情報が転送されてくることがあります。何人もの転送したあとがあり、途中誰を経由したかはわかりますが、肝心の第一発信者が不明だったりします。こういうものは大抵デマです。デマを迂闊に信じないようにし、また、絶対に転送してはいけません。この手のメールはチェーンメールになってしまいます。
あなたが受けとった情報がデマかどうか判断するのに、まず、情報の第一発信者や発信源が明記されているかで判断しましょう(単に「×××社から聞いた情報です。」というのは意味がありません)。発信者が不明のものは100%デマです(少くとも信頼に足りません)。不安な場合、管理者に問い合せしてみるか、Netnewsで尋ねてみるのが有効です。
なお、「GoodTimesというコンピュータウィルスが存在する」という有名なデマに関しての記事や解説が
にあります。
相手のことを考えてメールを書きましょう。また、郵便と違ってメールのコストは受け手も払っていることを忘れないようにしましょう。
メールなどで人に質問する前に、まず自分で十分に調べましょう。
それでもわからなくて質問する場合には、相手にわかるように整理して質問しましょう。どこまでわかっていて、どこからわからないか。どういう背景から出た疑問なのか、その問題が起きた環境やどういう現象が起きたかなど、十分に説明しましょう。直接答を求めるのでなく、「それについて何を調べればよいのか。」というふうに相手が答えやすい質問をするのが良いでしょう。
情報収集には労力を必要とします。まして、何が疑問なのかを理解することや人にわかるように説明するのは予想以上に大変です。相手の貴重な労力や時間を無駄にしてはいけません。
もし、幸運にも回答をもらったら、お礼と報告のメールを回答者に書きましょう。MLやNetnewsの場合は質問と回答をまとめたものを提出すると、ほかの人の役にたつ文書になります。もし不幸にも回答をもらえなかったとしても怒るのはやめましょう。もともと、質問に答える義務は相手にはないのですから。
参考
あなたはそのような意図ではないのに相手が傷ついたり、怒ったりすることがあります。一度送ったメールを取り消すことはできません。出すまえに、相手の立場になって読みなおしましょう。
メールではあなたの顔は見えません。どういうつもりでいったのか相手は判断できません。また、あなたも相手の状況や環境がわからないままメールを書いていることもあるはずです。あなたが信じている常識が相手には通じないこともありえます。
おもわずムカッとくるようなメールを受けとることもあります。でも、条件反射で怒りのメールを出すのはやめましょう。意外と、あなたの読み違いということだって多いのです。ムカッときたら一晩おいてみるのがいいです。そしてもう一度読み返しましょう。
あなたは丁寧で誠実な言葉で手紙を書く人かもしれません。でも相手にもそれを要求するのはやめましょう。「自分に厳しく相手には寛大に。」これがうまくやっていく秘訣です。(難しいですが…。)
本文中で出てきた用語や、知ってるとメールのことが良くわかることなど。
メールソフトやその機能について
メーラ(mailer)、あるいは、MUA (Mail User Agent)ともいいます。メールを読んだり・書いたり・送ったり・受けとるためのユーザインターフェース。代表的なものにEudora, mail, MH, WinBiff等があります。
Multipurpose Internet Mail Extensions。マルチメディアや多言語、多機能などに対応した電子メールの多目的拡張のための規格(RFC1521,RFC1522:現在はRFC2045..2049)。画像、音声などを電子メールで送れるようになり、複数のファイルをメールに取りこんだり、subjectの多国語表示もできるようになります。
大抵のメールはMIMEに対応していますが、対応していないメールソフトや形式が違うものを使っているメールソフトがあるので注意が必要です。
なお、MIME機能の一部である、題名などのヘッダ部分の漢字の符号化・復号化は、MIME機能に不具合があるメールソフトもあることを覚えておいてください。長い題名をいれたりすると文字化けをおこすこともありますので、そのときには短い題名にするか、ASCIIコード(「半角」英数字)だけで書くようにしましょう。
また、MIMEメールで画像などを付けるとメールが巨大になります。ネットワークの負荷にならないように注意しましょう。
ワープロや表計算ソフトなどの制御コードを含んだ文書や実行プログラム、画像などのバイナリファイルなどを送りたいときは、uuencode,ish,BinHex等のエンコーダ(符号化プログラム)を用いてASCII文字列に変換しメールに添付して送ります。相手も対応している場合のみ、MIME機能やattached documentなどのメールソフトに付属の機能を使うと便利です。
逆にこのように変換されてきたファイルを元に戻すときはuudecodeなどのデコーダ(復号化プログラム)が必要です。
にエンコーダ及びデコーダなどに関する情報が良くまとまっています。
ネットワーク上の情報伝達手段について
一つのメールアドレスに複数の受け取り人のアドレスをリストにして登録しておくことができます。ここにメールを出せば登録したアドレスすべてに送られます。これをメーリングリスト(Mailng-List: ML)といいます。
議論のためや同じ趣味を持つ人同志の情報交換に使われます。どのようなMLがあるかは "Active ML Lists in JP" (http://mlnews.com/jp/) を見てください。
MLに加入する場合に心得えておいてほしいマナーとして、
があります。
また、あなたがMLを主宰したい場合は管理者に相談してください。
ネットワークニューズ。バケツリレーで多くのサイトを経由して情報を流していくシステム。商業パソコン通信の掲示板に似ていると思う人も多いですが、原理や運営や雰囲気やマナーが大きく違います。不特定多数のいろいろな意見を持つ人が自由な雰囲気で(だからときには辛辣な)議論をしています。
広域のNews Groupとしてfj.*などがあります。
これは非常に良くできたわかりやすい解説です。
なお、Netnewsの記事にリプライメールを書くときには、Netnewsにおいて引用可能かどうかを付記するようにしてください。
初めて見たときは ? な記号たち。
お世話になっています。鈴木@山田産業営業部です。
のようにメールの本文の最初で、名前と所属を@(アットマーク)で継いで書かれることがあります。mail addressに@を使うことからの流用です。
また%(メールの中継を表す記号)の後に現在の状態や気分を書いて、@のあとに所属をつけることもあります。
田中%昨日は飲み過ぎた@第2営業部です。
一般的な使われ方としては@の後には所属や所在地。%の後には現在の状態や気分、身分などを書くようです。
田中%新年会幹事です。
これらは、もちろん、くだけた書き方で、正式のときには使いません。
「所属をいつでも書くのは何故?」
そのメールが業務に関係するものなら所属を明示するのは理解できますが、そうでない場合でもアットマークで所属を示している人を、MLやNetnewsで見かけます。これはどういうことでしょう?「私は一流企業にいるんだぞ」と自慢しているのでしょうか?
実際には、自慢のために所属を書いているのではありません。書いたメールに対して責任を持つこと示すために、自分の所属を最初に明示しているのです。(実名と所属を明記したら、嘘や迂闊なことは言えませんよね)。
これは、ある意味で、インターネットがまだ学術研究用、あるいは「実験」だったときの名残りともいえます。
インターネットには管理者はいません(各サイトにはいますが)。パソコン通信やwebの掲示板のように管理者がいて書きこみを「監視」するわけにはいかないので、各自が実名と所属を明示して、自分の発言に責任を持つしかなかったわけです。
もちろん、現在はインターネットは学術研究用ではありませんから、そのような習慣は通じなくなってきたとも言えますが、「自分の言ったことに責任を持つ」という考え方は今でも通用すると思います。ただ、所属や実名を明示するかどうかというのは、現在のインターネット事情を考えると難しい問題ですが、TPOや一般常識を踏まえ使い分けるべきでしょう。
メールの返事を書くとき、相手の文章を引用するこができます(そのしかたはメールソフトによって違います)。そのとき、引用部分を示す記号(引用符)を行頭に付けます。引用符はメールソフトが引用時に自動的につけてくれることもありますし、手で編集してもいいです。引用符にはいくつかの系統があります。
> これは引用を示します。 > これは引用を示します。
hogehoge> これは引用を示します。 hogehoge> これは引用を示します。
もとは前者が主流でしたが、最近名前つきの引用符が流行っています。これは便利ですが、引用が重なると不便です。
何回もメールのやりとりをしたり、MLで議論が進むと、
hogehoge>foo> bar> baz> 私はだれでしょう。
のように引用符が重なって、元の発言がだれだったかわかりづらくなりますし、一行の文字数が増えてしまします。そのときは、発言者がわかるようにその部分の引用符を
baz> 私はだれでしょう。
と必要に応じて書き変えたほうがわかりやすいです。
なお、最近は二つの方法の折衷である、
hogehoge> > これは引用を示します。 > これは引用を示します。
が使われることもあります。段落毎にその発言主を明示するやりかたです。
face markともいいます。文章のニュアンスを表現するために記号をつかって顔を表したものです。日本では縦書きの顔が使われますが、英語圏では横向です。文意を柔らげたり、非難してるわけでないことを表すのに使います。
代表的なもの
笑顔 :-) (^^) (^_^) 泣き顔 ;-< (;_;) (T_T) 冷汗 (^^;) ^^; 皮肉 :-P 不満 :-( 怒り (-_-#) 謝罪 _o_ (__)
詳しくは 「顔マークのリスト」 (http://www.etl.go.jp/~harigaya/doc/kao.html)を見てください。
この記号が相手に通じる保証はないですし、あまり使い過ぎると表現力がないとか軽薄だとか思われたりする(T_T)ので注意しましょう。
また、「半角カナ」を使ったものを時々見かけますが、もちろん、「半角カナ」は使っていけません。
"#"から始まる行です。もともとUNIXのshell script(バッチファイルのようなもの)のコメント行を表す"#"から来ています。「無視して下さい。」という意味です。
この記号を見たときは軽く読みとばしてあげてください。
でも、コメント行に何を書いても許されるというわけではありません。また、コメント行の内容に意見を言ってはいけないというルールもありません。だから、それを踏まえてコメント行を書くべきです。
コメント行は話題の筋から外れることを示す記号だと理解してください。本筋とは直接関係ないことを書きたいとき、コメントという形で書けば論理の展開の邪魔はしませんし、相手がそれに意見を書いてくれて、別の話題が盛り上ることもあります。
# でも、単なる独り言を言いたいときにも使ってます。なお、相手が#記号の意味を知らないこともあるので、場合によっては (括弧) を使う方がいいかもしれません。
UNIXではcat > fileのように標準出力をファイルに落すためにredirectionというのがありますが、それを流用(もちろん冗談です)したものです。複数の読み手がいる場合(CCやML)、特定の人へのメッセージを表します。
例 :
リダイレクションなんて長い名前覚えらるかよ。> 自分
メールの最初の部分をヘッダといいます。宛先や送り主、その他いろいろな情報や指示が書きこまれています。
Carbon Copyの略。他の人にもコピーを送ります。
同じ内容のメールを複数の人へ同時に送りたいときに、headerの"Cc:"で始まる行(複数行に分けて書けるので、正確には field)に書き込みます。
To: hoge Cc: poo,foo,bar
このメールはhogeのほかにpoo,foo,barに届きます。なお、
To: hoge,poo,foo,bar
としても効果は同じです。To:にまとめて書くか、Cc:に分けるかは状況に応じて使い分けてください。
以下の例は foo が仕事の連絡で使う場合のメールと考えて下さい。
--------------------------------- To: aaa@somewhere Cc: xxx-comittee@somewhere From: foo@somewhere Subject: report of xxx comittee (12/15) aaa様 xxx委員のfooです。(xxx委員会の皆様にもCcしてます。) 懸案のxxxに関する事項ですが、去る12月15日のxxx委員会で以下のような 案を作成いたしました。 [略] ご意見をお聞かせください。 -- foo ××事業部○○課 内線 xxxx ---------------------------------
このように、参考や確認のために見て欲しい相手(xxx-comittee)にCcで送ります。Ccを使う場合は、そのことを文頭で触れておいた方が良いでしょう。
Ccでおくる場合、アドレスは特に間違わないようにしましょう。いくつかあるアドレスのうち、ひとつのアドレスを間違えても他のアドレスにはメールが届きます。しかし、そのメールは間違ったアドレスが記入されているので返信するとエラーになり相手の迷惑です。
Blind Carbon Copy。コピーを送るという意味ではCc行と同じです。
Ccの行に書いたアドレスは送った相手にも伝わりますが、Bccの行の内容は相手にはわかりません(相手の返信はBccには届きません)。
保存のために自分自身に送る場合、返事は求めないが確認して欲しい相手に送る場合、多数の人に連絡する場合等に使います。ただ、メールソフトによっては(MS-IE/Mail)Bccが出せないものもあります。
良く使うのが多数の、しかし、互いには面識のない人たちに同じ内容のメールを送る場合です。
以下の例は foo が友人や仕事関係者といった互いに無関係な人に重要な連絡をする場合のメールと考えて下さい。
---------------------------------
To: foo@newaddress
Bcc: foo@somewhere, hogehoge@somewhere, bar@elsewhere,
[略]
aaa@xxx.xxx.xxx, bbb@zzz.zzz.zzz
From: foo@newaddress
Subject: new address
皆様、foo@somewhereです。アドレスの変更のお知らせです。
# このメールはBccで私に関係ある皆様全員に送っています。失礼を
# お許しください。
4月に○×研究所に就職しましたが、メールが使えるようになりました。
そこで、従来の foo@somewhere から foo@newaddress
にアドレスが変ります。
しばらくはsomewhere様のご好意により旧アドレスも使えますが、今後
のご連絡はできるだけ新アドレスをお使いください。このメールにReply
していたけば新アドレスに送られます。
--
foo ○×研究所第2△△課
tel xxx-xxx-xxxx
---------------------------------
この場合、送られてきたメールは
--------------------------------- To: foo@newaddress From: foo@newaddress Subject: new address 皆様、foo@somewhereです。アドレスの変更のお知らせです。 # このメールはBccで私に関係ある皆様全員に送っています。失礼を # お許しください。 [略] -- foo ○×研究所第2△△課 tel xxx-xxx-xxxx ---------------------------------
となり、Bccの行はありません。もちろん、全員に同じ内容のメールが送られています。
Ccで送ると、Ccの行が非常に長い場合は、相手がメールを読みこむのに時間がかかり不便であると同時に、互いに関係ない人のアドレスを公開してしまうことにもなります(hogehoge@somewhereとaaa@xxx.xxx.xxxは面識がありません。hogehogeはaaaに自分のアドレスを教えたいと思うでしょうか?)
Bccを使うとヘッダが短かくおさまり、また互いのプライバシーを守れます。
ただ注意しなければいけないのは、Ccでも同じことですが、文頭で「不特定に送信していること」を説明すべきです。また、Bccで送られた相手はあまり良い気持ちはしないということを忘れてはいけません。相手にとっても重要であり、また、Bccで出しても許されるような場合を除いて、乱用すべきではありません。
メールの返信をFrom:行に書かれているアドレス以外のところに送ってほしいときに、この行をヘッダにつけます。
以下の例は foo が自分のアドレス以外から出したメールと考えて下さい。
---------------------------------
To: hogehoge@somewhere
From: bar@elsewhere
Reply-To: foo@somewhere
Subject: coming back
hogehoge様。fooです。今、出張先のbarさんのところからメール
を書いています。
(略)
今から戻りますので、返事は私のアドレスに届くようにしておき
ます。お土産、期待しててね。
-- foo xx
---------------------------------
この場合、返信はfoo@somewhereに送られます。Reply-To行がないと、本来関係のないbar@elsewhereに送られます。
MLなどでは Reply-To がMLのアドレスになっていることが多いです。これは返事が発信者でなくMLに届くようにするためです。この機能を損ないますので、MLに出すメールにはReply-Toを付けないようにしましょう。
メールの配送の原理や環境について
メールを二つのホスト間で受け渡しするためのソフト。MTA (Mail Transfer Agent)ともいいます。通常MTAはユーザの目には触れません。代表的なものにsendmailがあります。メールはMTAを介して複数のサイトを経由していくことも多いです。郵便局のようなものと思ってもらって結構です。
間違ったアドレスや存在しないホストを書いたときはエラーメールが返ってきます。エラーメールにはエラーの理由と元のメールが同封されています。
そのときのFromは
From: Mail Delivery Subsystem <MAILER-DAEMON>
などとなっています。mailer daemonとはメールの発送を管理するプログラムです。このようなエラーメールが返ってきたときはSubjectを見てください。
Subject: Returned mail: User unknown Subject: Returned mail: Host unknown (xxx.xx.: host not found)
前者はuser名が存在しませんという意味です。書き間違えたか、すでに相手がそこにいない場合です。後者の場合はホスト(コンピュータ)名(user@xxxx.xxx.xx.xxの'@'マーク以下です。)が間違えています。
エラーメールが返ってきたとき、それにそのまま返信すると管理者にメールが行くので注意してください。送りなおす場合は元のメールを訂正してください。(エラーメールの末尾に本文が付いているので再編集してTo:行を書きなおしてもいいです。そのときは余計な情報を消してください。
なお、エラーメールの内容の意味がわからない場合は自分のサイトの管理者に聞いてください。
電子メールなどのネットワークサービスを提供するコンピュータ(サーバ)を管理する組織のこと。商用プロバイダや学校・研究機関や会社などが含まれます。インターネットは多くのサイトがネットワークで結合されたものです。各サイトで運営の方針などが違いますので案内などを良く調べておきましょう。
メールやコンピュータ、ネットワークの管理者。一人の人がやる場合も分担している場合もあります。メールの管理者のユーザ名は通常 "postmaster"となっています。メールを使用してトラブルが起きたり、ネットワークに問題が起きたりしたときは管理者に問い合せてください。
ただし、管理者の仕事は忙しく、また、他に仕事を持っている場合も多いので、彼等の迷惑にならないように気を付けましょう。「使い方がわからない」といった質問は身近の詳しい人や、いなければNetnewsなどで聞きましょう。もちろん、自分で調べられることは自分で調べましょう。
この項は難しいので初心者の方は読まなくて結構です。しかし、知っておくとメールをもっと便利に使えるようになります。
コンピュータは文字データをすべて整数で符号化して(数字に変換して)扱います。この符号を、あるいは符号の付け方を、文字コードといいます。
英数字のように100個程度の文字集合は1byte整数(256未満の整数)で扱えますが、漢字の様に字種が多いと2byte整数(256×256未満の整数)が必要です(本文書では1byteは8bitと仮定しています)。どのコード(整数)にどの文字を割当てるかは国際規格として定められています。電子メールで使える文字として、日本語関係では
が定められています。
また、1byteと2byteの文字(あるいはASCII文字と非ASCII文字)を混在して使うための規則(コード系)として、電子メールではISO-2022-JP(いわゆる7bitJISコード)を使います。
よく、「文字コード」と「コード系」を混同して使いますが、これはまちがいです。文字コードにはASCII文字、JISローマ字、JIS漢字、JISカタカナなどがあり、「コード系」にはISO-2022-JP、日本語EUC、シフトJISなどがあります。
なお、よく「半角」「全角」という言葉を目にしますが、インターネットでは不適切な用語です。(この文書では残念ながらあえて使っています。)
ある特定の端末ではASCII文字が漢字の半分の幅で表示されるかもしれません。しかし、これはフォントに依存します。プロポーショナルフォントを使っている端末ではASCII文字が漢字と同じ幅に表示されることもあります。本来、文字コードにはフォントの情報は含まれません。文字コードとは文字に与えられた背番号のようなものです。イタリック体のAもボールド体のAも同じコードです。フォントとコードを混同しないようにしましょう。
この節の事項の詳しい解説は
を見てください。
ASCII(ISO646)は0から127までの128個(=2の7乗:7bit)のコード(数字)に文字(図形文字及び制御文字)を割りあてた規格で、以下の94個の文字(ASCII文字)を含みます。
! " # $ % & ' ( ) * + , - . /
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 : ; < = > ?
@ A B C D E F G H I J K L M N O
P Q R S T U V W X Y Z [ \ ] ^ _
` a b c d e f g h i j k l m n o
p q r s t u v w x y z { | } ~
「これらと空白文字(スペース、タブ、改行)の組み合わせ」がメールで使える文字のもっとも基本的なものです。
なお、ASCIIコードは各国で、表示される文字の規格が一部異なります(ISO646 family)。合州国ではUS-ASCII(ANSI X3.4-1968)、日本ではJISローマ字(JIS X0201 Roman)として文字が定められています。これらは以下の2文字が異なります。端末やその設定・状態等によって見え方が異るので注意してください。
円マークは「全角」(2byte)の¥を使った方が安全でしょう。
詳しくは、
を見てください。
いわゆる「半角カナ」とはJIS X 0201規格で定義された文字コードのことです。DOSなどの端末ではこの文字が漢字の半分の幅で表示されるので、この名前で呼ばれることが多いですが、名称としては不適切です。「JIS片仮名」あるいは「JIS X 0201の片仮名」と呼ぶべきものです。
現在と違って、JIS片仮名が制定された当時のコンピュータは貧弱で、扱える文字の種類は非常に限られていました。そこで貧弱なコンピュータ資源でも日本語が扱えるように ASCII文字と片仮名という少数の文字だけにコードを割り当てたJIS規格「JIS X0201」ができました。この規格では8あるいは7bitのコード(256/128未満の数)で文字を表せます。
これが「半角カナ」の誕生の由来です。
しかし、その後、JIS漢字(JIS X0208)という規格ができました。この規格では2byteのコード(256×256未満の数)を使うので、片仮名だけではなく、平仮名や漢字も表わせますが、それだけコンピュータ資源を要求します。現在ではコンピュータも強力になりJIS漢字を使えるので、日本語を表現するのにほぼ十分といえるようになりました。「暫定版の日本語コード」であるJIS片仮名は役目を終えたと言っても良いでしょう。
勿論、JIS片仮名が意味を持つ状況も存在します。お店のレジで使われるPOSシステムのように、強力でない、あるいは漢字を入力・表示する仕組(必要)がないシステムではいまだに現役です。しかし、それ以外のコンピュータで「半角カナ」を使う理由は何でしょう。スペースの節約やレイアウトといった「見栄え」のためだけではないでしょうか。これも本来はフォントを指定すればいいだけで、別の文字コードを使う理由にはなりません。
パソコンOSでは、以前は表示に「半角カナ」(JIS X0201)コードを使っていましたが、最近のOS(Windows 98)は、「全角」(JIS X0208)のコードを使い、字面が半分の幅のフォントを使っています。つまり、「半角カナ」コードはパソコンでも使われなくなってきているのです。
情報を正しく伝えるという意味で考えると、「半角カナ」は必要ではありません。言いたい事が「全角」のカナでは伝わらない理由があるのでしょうか。「全角」の「イ」と「半角」の「イ」とで文字としての意味が違うのでしょうか。同じ文字を表わすのに、JIS片仮名とJIS漢字という異る2つの文字コード(コンピュータの内部で文字を表現する数字)があるというのは混乱の元です。
日本語を記述するのにJIS片仮名は必要なく、JIS漢字があれば十分なのです。そういうわけでインターネットでの情報交換のための文字コードの規格(ISO-2022-JP)にはJIS片仮名は含まれていません。だから、メールでは「半角カナ」は使えないのです。
参考
コンピュータで使える日本語の文字としてJIS漢字が定められています。これはASCII文字(94個)に相当するコードを2個(2byte)使って一つの漢字に対応させたもので、94×94の領域に漢字が定義してあります(未定義の部分もあります)。
JIS漢字は制定年の違いでいわゆる旧JIS(JIS 6226)と新JIS(JIS X0208)の2つの版がありますが、字形に関してはほぼ新JISが旧JISを包含している形になります。どちらのコードを使ってもいいのですが、ここでは新JISを基本と考えます。
JIS漢字は
から成ります。全ての文字のリストは
を見てください。
註: 旧JISから新JISになったときに拡張された文字もメールに使用可能ですが、いくつかの文字の字形は機種依存文字のそれと同じものがあります(同じ字形に異る2つのコードが割り当てれている)。機種依存文字の方と間違えないよう注意しましょう。また、拡張された文字は古い機種(ex. pc98+DOS)では読めないことがあることも覚えておいてください。
詳しくは「JUNETの手引 日本語の取り扱い」(http://shakosv.sk.tsukuba.ac.jp/jdoc/Netnews/JUNET-no-tebiki/J.6.3)を見てください。
機種依存文字とはJIS漢字での未定義領域に各社独自割り当てられた文字のことです。言わば、そのメーカのコンピュータでのみ使える「外字」のようなものです。機種によって表示する文字が違うのですから注意が必要です。丸数字やローマ数字などの特殊記号は機種依存ですから使わないでください。
機種依存文字のリストについては
を見てください。
文字には1byte文字(ASCII文字など)と2byte文字(JIS漢字など)がありますが、混在して使う必要があるとき2byteコードと1byteコードを区別しないと、ある1byteの数字が2byteコードの一部なのか1byteコードのものなのかわかりません。このままではASCIIとJIS漢字を混在して書けません。そのために、「情報交換用」符号化の国際規格として"ISO2022"が定められて、いろんな種類の文字集合を混在させて使える仕組が定義されています(コード系)。これにより漢字などの多バイトコードとASCIIコード等を混在して使用できます。
国際規格(ISO-2022)にそった日本語コード系として、「ISO-2022-JP」(JUNETコード、いわゆる「JISコード」)および「日本語EUC」があります。前者はメールなどで使うためのものであり、後者はワークステーションなどのUNIXマシンで内部データを扱うのに使われています。また、国際規格と関係なく企業が独自に作ったものとしてパソコンなどで使われるいわゆる「シフトJISコード」(MS漢字コード)もあります。
ISO-2022-JP(「JISコード」) : メールで使うコード系 日本語EUC : UNIXマシン等で使うコード系 「シフトJISコード」 : パソコン等で使うコード系
パソコンからメールを出す場合、文書のコード系をシフトJISからISO-2022-JPに変換しないといけません。そうでないと相手はISO-2022-JPを期待しているのに実際のコードはシフトJISなので、無意味な文字の羅列に見えたりメールソフトや端末が機能しなくなったりします(文字化け)。かならず、ISO-2022-JPで送るようにしましょう。
ただ、これはメールソフトやサイトの設定が正しくできていれば、ユーザは通常は気にする必要はありません。もし、あなたの送ったメールがすべて文字化けして読めないという返事が来たときはISO-2022-JPを使っていない可能性があります。管理者に相談してください。
文字コード系についての詳しい解説は 「文字コードの国際規格について」(http://www.vector.co.jp/soft/data/prog/se037693.html)、あるいは、「文字コードの国際規格について」(ftp://ftp.ics.nara-wu.ac.jp/pub/nide/misc/code_txt.gz)にあります。また、ISO-2022-JPについては上の解説のほかに規格書RFC1468 (http://www.csl.sony.co.jp/rfc/cache/rfc1468.txt.html)も見てください。
大抵の場合は大丈夫なのですが、ときにあなたの書いた漢字(2byte文字)のsubjectが文字化けすることがあります。何故でしょう。
理由はいろいろあります。
1. メール配送プログラムによっては、漢字に対応してない場合があります。そのときは題名中の漢字が始まることを示す記号の一部(ESCコード)が落ちたりして文字化けしてしまいます。
2. 文字化けではありませんが、よくあることに、相手がMIMEに対応してないということがあります。あなたのメールソフトがMIMEに対応していて、漢字で書いた題名をASCII文字列に符号化しているかもしれません。これは、本来の文字化けを防ぐためなのですが、残念なことにすべてのメールソフトがこの符号化した題名を復元できるとは限らないのです。相手のメールソフトがMIMEに対応してない場合には、あなたの書いた漢字の題名は意味不明の文字列に見えてしまいます。
(なお、題名の漢字はMIMEで符号化せずにJISコード(ISO-2022-JP)のままで送るべきだという意見もあり、題名の漢字の取り扱いはまだ論議中です。)
3. あなたの使っているメールソフトが正しい処理をしていない。PC上のメールソフトの中には、サブジェクトの漢字の処理に問題があるものがあります。有名なソフトでも正しい処理をしていないものも多く問題となっています。
なお、漢字subjectについて詳しい解説(Netnewsの場合ですが)が、
にあります。
--------------------------------------------------------------------- 配布条件:「この文書は無保証である。この文書の複製・改変・再配布は、こ の配布条件を無変更で明示・継承するかぎり、自由である。」 ---------------------------------------------------------------------
この文書の引用(出典を明らかにし、鍵括弧でくくるなど該当する個所を明示 して文章の一部を使うこと)は自由です。この文書の複製、再配布、転載、内 容や形式の改変は、上の配布条件を満たしているかぎり自由です(つまり、貴 方がこの文書を利用して作った文書は、第三者が自由に利用・再配布できるも のでなければいけません)。
また、内容については無保証です。この文書は多くの人からの御意見を参考に 作られていますが、なんら公式のものでなく、まちがいや不適切な点を含む可 能性があることをあらかじめご了承ください。この文書により不利益を生じて も当方に一切の責任がないことをご理解ください。
このページへのリンクは自由にしていただいて結構です。また、このHTMLソー スをコピーして使われても構いません。(ただし、上の配布条件を守ってくだ さい。)
リンク・複製等の際にメールで連絡する必要はありません。ただし、報告や感 想等を送っていただけると励みになります:-)。また、内容等を改変した場合、 その文書(あるいはURL)を送っていただけるとうれしいです。よろしければ、 次回の改訂時の参考にさせていただきます。
なお、複製・ミラー等のご利用の場合、当ぺージのURL
http://cmpsci.s.kanazawa-u.ac.jp/~iwasaki/Tips/
"Tips for E-Mail"
をどこかに表示していただければ幸いです。
本文中で紹介したURLのほかに以下の文献等を参考にしました。